2026-06-30

相続した大切なご実家などの空き家について、どのタイミングで売却すべきか、税金がいくらかかるのかとお悩みではありませんか。
空き家をそのまま長期間放置してしまうと、建物の老朽化が進んで資産価値が下がるだけでなく、いざ売却する際に多額の譲渡所得税が課せられ手元に残るお金が減ってしまうリスクがあります。
本記事では、空き家を3年以内に売却することが圧倒的にお得だといわれている理由や、税負担を軽減できる特例制度について解説します。
少しでも良い条件で空き家の売却をお考えの方は、今後の具体的な行動プランを立てるためにも、ぜひご参考になさってくださいね。
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空き家の売却には、主に税金の問題が大きく関わってきます。
まずは、3年以内の売却が推奨される理由について、解説していきます。
相続した空き家を売却しても、売却代金がすべて手元に残るとは限りません。
なぜなら、購入時より高く売れて利益が出た場合は、その利益に対して譲渡所得税がかかるからです。
譲渡所得税は、所得税や復興特別所得税、住民税を含む税金で、売却金額から取得費と譲渡費用を差し引いて計算します。
取得費には、購入代金や建築代金、譲渡費用には仲介手数料や解体費などが含まれるでしょう。
また、相続不動産で取得費がわからない場合は、売却金額の5%を概算取得費とするため、課税対象が大きくなりやすいです。
所有期間が5年を超える長期譲渡所得では、税率20.315%が目安となるため、事前確認が大切です。
相続した空き家の税負担を軽くする特例は複数ありますが、どれも自由な時期に使えるわけではありません。
多くの制度では、相続からおおむね3年以内の売却完了や、相続税の申告期限後3年以内などの期限が設けられています。
期限を過ぎると、他の要件を満たしていても特例を利用できない可能性が高まるでしょう。
そのため、査定や必要書類の確認、相続人同士の話し合いは早めに進めることが大切です。
空き家は、時間が経つほど管理費や修繕費もかさみやすく、建物の状態も変わっていきます。
税金面と保有負担の両方を考え、余裕を持って売却時期を検討しましょう。
3年以内の売却で確認したい代表的な制度には、取得費加算の特例と空き家の3,000万円特別控除があります。
どちらも譲渡所得を小さくできる可能性があり、手元に残る金額を左右する重要な制度です。
ただし、適用できる人や物件の条件、売却期限、申告時に必要な書類はそれぞれ異なります。
制度名だけで判断すると、使えると思っていた特例が対象外になるケースもあるでしょう。
そのため、売却を急ぐ前に、相続税の有無や建物の築年数、居住状況を整理しておくと安心です。
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前章では、特例の重要性について述べましたが、一つ目の特例として、取得費加算の特例が挙げられます。
ここでは、相続した不動産を売却する際に活用できる、相続税の取得費加算の特例について解説します。
取得費加算の特例とは、支払った相続税の一部を、譲渡所得を計算する際の取得費にくわえられる制度です。
通常、譲渡所得の計算では、相続税を取得費や譲渡費用としてそのまま差し引くことはできません。
しかし、相続税を納めた財産を売却する場合は、税負担が重くなりやすいため、一定の要件を満たすと特例を使えます。
取得費に加算できる金額が増えると、売却金額から差し引ける金額も増え、譲渡所得を抑えやすくなります。
その結果、所得税や住民税の対象となる金額も小さくなるでしょう。
相続税を支払っている方は、売却前に適用可否を確認しておくことが大切です。
取得費に加算できる金額は、納付した相続税額に、売却した財産が相続財産全体に占める割合を掛けて計算します。
たとえば、相続税2,000万円を納付し、売却する不動産の割合が40%であれば、加算額は800万円です。
この800万円を取得費にくわえられれば、譲渡所得をその分だけ抑えられます。
長期譲渡所得の税率を20.315%で考えると、約162万円の節税効果につながる計算です。
とくに、取得費が分からず、売却金額の5%を概算取得費とする空き家では、効果を感じやすいでしょう。
ただし、加算できるのは譲渡益の範囲内であり、損失を増やす使い方はできません。
取得費加算の特例を使うには、相続や遺言による遺贈で財産を取得していることが前提です。
さらに、その財産について相続税が課されている必要があるため、相続税が0円の場合は対象になりません。
売却期限は、相続開始の翌日から相続税申告期限の翌日以後3年までと定められています。
相続税の申告期限は、原則10か月以内のため、実質的には相続開始から約3年10か月以内が目安です。
適用を受けるには、売却した翌年の確定申告で、明細書や相続税申告書の写しなどを提出します。
また、共有名義の場合は各相続人の納税状況も関係するため、早めに資料をそろえておきましょう。
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ここまで、取得費加算の特例を解説してきましたが、もう一つの大きな特例も確認しておきましょう。
最後に、不動産売却で活用できる、空き家の3,000万円特別控除について、解説していきます。
空き家の3,000万円特別控除は、相続した居住用の空き家を売却した際に使える控除制度です。
正式には、被相続人の居住用財産を売ったときの特例と呼ばれ、亡くなった方が生前に住んでいた家屋が対象になります。
この制度では、不動産売却で生じた譲渡所得から最大3,000万円を差し引けます。
譲渡所得が3,000万円以内なら課税対象が0円となり、超えた場合も超過分だけが課税対象です。
ただし、2024年1月1日以降の売却で、対象となる家屋や敷地を取得した相続人が3人以上いる場合は、1人あたりの控除額が最大2,000万円になります。
控除額が大きい制度だからこそ、共有者の人数や売却時期を事前に確認しましょう。
この特例を使うには、昭和56年5月31日以前に建築された一戸建てであることなど、複数の条件があります。
また、相続開始の直前に被相続人が1人で住んでおり、家屋と敷地の売却代金が1億円以下であることも必要です。
旧耐震基準の家屋を想定した制度のため、マンションなどは対象外になります。
被相続人が老人ホームへ入所していた場合でも、入所前に一人暮らしをしていたなど、条件次第で対象になることがあります。
ただし、入所後に貸付や事業利用をしていると、適用が難しくなるでしょう。
親族や同族会社など、特別な関係にある相手への売却では利用できない点にも注意が必要です。
空き家の3,000万円特別控除では、建物の状態に関する条件も確認しなければなりません。
家屋を残して売却する場合は、現行の耐震基準に適合させる必要があります。
耐震基準を満たさない場合は、建物を取り壊して更地として売却する方法も検討できます。
2024年1月1日以降の売却では、買主が譲渡日の翌年2月15日までに耐震改修や解体を終える形も認められました。
売却期限は、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までです。
確定申告では被相続人居住用家屋等確認書が必要になるため、自治体への申請も含めて早めに準備しましょう。
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相続した空き家は管理費や修繕費がかさむ前に、税負担を軽くする特例が利用できる3年以内を目安として早めに売却することが大切です。
取得費加算の特例を活用すれば、支払った相続税の一定額を不動産の取得費に加算できるため、譲渡所得が減り売却時の税負担を軽減できます。
空き家の3,000万円特別控除は、昭和56年以前建築の一戸建てなどを対象としており、各種要件を満たせば大幅な節税効果が期待できるでしょう。
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